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年配の患者さんで、不眠を訴えられる方がいらっしゃいました。 治療した日から数日は眠れるのですが、数日後にはまた眠れなくなることを繰り返しておられました。 年を重ねると日中の活動量が減り、そのため、夜になっても眠気が訪れないということはあります。 ―と、理屈を説明しても、本人にとっては「眠りたい」という強い希望があります。私もなんとかならないものか、と考えていました。 ある日、治療中に、その方が緑茶が大好きでよく飲む、というお話をされました。それを聞いて、私が「強いお茶を夜に飲むと、それこそ眠れなくなりませんか?」と尋ねると、「長年していることだから、関係ない」とキッパリ。 それでも、自分自身の経験から、緑茶(煎茶)はやはり不眠と関係があるような気がしてなりません。 「一度、飲まないでみて頂けませんか?」と説得して、次の治療までお茶を断っていただくことにしました。 次にこられた時に、不眠がだいぶ改善されたことを知り、やはり、と頷くところがありました。 @@@ このような例は、この方に限ったことではありません。「いつもこうしている」ということに関して、ほとんどの人は疑いを持ちません。 別の患者さんは、眠る前のチョコとミルクを習慣にしておられました。その時間が、一日の疲れを癒す、至福の時間なのだとか、、、 風邪をひくと、アイスクリームを必ず食べる方、、、私自身も、アトピー性皮膚炎を持ちながら、家族が毎日飲んでいる、という理由で、朝いっぱいの牛乳を習慣としていました。「もしや」と思い、毎日飲むのをやめると、アトピーの症状が緩和されました。 習慣というものは、イイ、ワルイという以前に、その人にとって安心を与えてくれるもので、精神安定剤的な役割を持っています。また、カラダは、「リズム」を好みますから、体調管理という意味合いでも、「習慣」を持つことは大切です。 ただ、その習慣が、何かの問題の原因になっていることもある、ということを頭の隅に置いておいていただきたいと思います。 それは食習慣に限りません。生活習慣も同じです。 「いつもこうしている」ことが、自分を守ってくれるヨロイであり、自分を閉じ込めるオリでもある―自分の習慣を再チェックしてみませんか?
by tarat-tara
| 2012-07-02 11:51
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